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海外の昆虫食ビジネス part1

今回から2回に分けて、Kickstarterをきっかけとした海外の昆虫食ビジネスの事例を紹介する。

Kickstarterとは、クリエーターがWeb上で資金調達をするためのWebサイトである。

仕組みのおおまかな説明
1. 資金の募集者は、募集する金額、1口あたりの投資額(1$、10$、100$など複数)、期間を設定する。
2. 設定期間中、投資者は投資額を選んで投資の予約をする。
3-1. 設定期間内に投資総額が設定金額を上回れば、投資者の口座から予約した投資額が引き落とされる。
(3-2. 設定金額に満たなければプロジェクト失敗となり、投資者から資金が引き落とされることはない。)
4. 投資者は、募集者から投資額に応じた見返りを受け取る。

詳しくはこちらのブログをご覧いただきたい。
購入と寄付の境界線 ~ Kickstarterに垣間見る境界線のゆらぎ

このKickstarterには、昆虫食に関するプロジェクトが過去2件存在している。


Don Bugito: An Edible Insect Food Business

プロジェクトの発足者はメキシコ出身、アメリカ在住の Monica Martinez さん。
彼女は芸術家であり、工業デザイナーでもある。
Monicaさん個人のホームページ

ホームページから引用(意訳気味)

私ははもともと"where my foods come from (私の食べ物はどこから来るのか)"ということに強い興味をもっていた。
だからウシを自分の庭で飼いたいと考えた。だけど、庭はそんなに広くないからと断念した。
その後も食べ物に関する興味は失われることなく、数年にわたって食べ物を保管する穀物倉庫などのデザインを手がけた。
しかし、そのような仕事では、人々の食料生産に対する考え方を変化させることができたと思ったことは一度も無かった。

そこで、ミールワームの生産を自宅でできたらいいな、と考えた。
そして工業デザイナーとしての本領を発揮して試行錯誤をした結果、機能的なミールワーム飼育ケージ
"WURMHAUS"の開発に成功した。
私にとって、このWURMHAUSを利用した自宅でのミールワーム生産は、都市農業の新しい形であり、食料ならびにタンパク質生産の諸問題を解決素晴らしいアプローチになると思えた

さて、次のチャレンジは、どのようにすればこの食用昆虫を虫を食べたことのない一般の人々に紹介することができるかだ。
そこで私は"Don Bugito"を立ち上げた。
Don Bugitoは路上販売の形態を採用している。
移動販売車を利用することによって、座席を設けたレストランよりも、より多くの人々に利用してもらえると考えたからだ。
また、私にもお客さんにも経済的にやさしく、新しい食品販売に挑戦する人にとって都合がいい。


サンフランシスコでは路上販売のブームもあり、私は2011年のSan Francisco Street Food Festivalでお店をオープンした。
Don Bugitoはベイエリアで信じられないくらいの盛況を博している。
しっかり成長してきているし、今後もみなさんとともに成長していきたい。


ここで登場したWURMHAUSの画像。
wurmhaus1.jpgwurmhaus2.jpg 自宅用ミールワーム生産ユニット。詳細は下記リンクへ。
http://monicamartinez.com/section/188863_Wurm_Haus_Unit_Home_Micro_Farm_2010.html

そしてこれがSan Francisco Street Food Festivalの動画。


Don Bugitoのメインメニュー。
tacos.jpg ミールワームのタコス。

余談だが、Monicaさんはミールワーム飼育ケージを開発しておきながら、昆虫料理として販売する際にはミールワームを購入している
「私は250匹を8ドルで購入しています。本当に安い。」(ソース記事



さて、Don BugitoのKickstarterページ紹介をしたい。
http://www.kickstarter.com/projects/497059094/don-bugito-an-edible-insect-food-business

<募集額> 40,000$(300万円強)
<資金の用途> 移動販売車の購入
<投資の見返り>
① 5$ : レシピ、ポストカード
② 15$ : レシピ、ポストカード、昆虫スナック、ステッカー
③ 30$ : レシピ、ポストカード、昆虫スナック、ステッカー、Tシャツ、webサイトに名前
④ 50$ : 昆虫絵本、Tシャツ、webサイトに名前
⑤ 75$ : 1時間のワークショップ、ステッカー
⑥ 100$ : ④、6オンスのトウガラシソース
⑦ 175$ : ⑥、移動販売車に名前、昆虫料理を食べたという証明書2枚
⑧ 250$ : WURMHAUS、webサイトと移動販売車に名前
⑨ 500$ : 3品コース料理5人前(お店で)、webサイトと移動販売車に名前
⑩ 1000$: タコスパーティ10人前(出張)、webサイトと移動販売車に名前
⑪ 2000$: パーティ50人前(出張)、webサイトと移動販売車に名前

<動画や文書でアピールしているポイント>
昆虫は従来の家畜と比べて廃棄物が少なく、タンパク質が多い。
San Francisco Street Food Festivalでの盛況。

<集まった金額> 9,072$

大失敗である
敗因はなんだろうか。

40,000$の募集額はkickstarterとしては高額であるが、その用途である移動販売車の説明がほとんど無い。
「移動販売車を通じて足を使ってサンフランシスコを中心に昆虫料理を広め、ゆくゆくは世界に広める」ということだけ。
雑さを感じるし、移動販売車のために寄付するというのは夢が広がらないし、面白くない
この雑さと面白みの無さが主な敗因だと思う。

あと、見返りがショボく感じる
15$投資しなきゃ、昆虫料理を食べられない。15$投資しても、昆虫スナックの小袋1つ。
250$のWURMHAUSは若干魅力的だが、高い。
全体的にプレミア感が無い。

今回は30$の投資を申し出た人が最多であった。(詳細はKickstarterのページへ)
Tシャツがもらえるし、自分もそうするだろうなぁと思う。

今回はKickstarterでの失敗例を紹介した。
次回は成功例を紹介する。

<三橋亮太>
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